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下北沢AOZORA PEOPLE Vol.7
- 2015/10/3
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Ripery’s Sugar [下北沢リメイクスニーカーshop]
外観は 木に囲まれたデッキハウス。 森の中にありそうな、都会の街には不思議な雰囲気を放っています。
木のアーチをくぐり抜けるとスニーカーが広がる世界に。
店内はたくさんのスニーカーに囲まれ、よく見るとそれぞれに小さな細工が施され、一点一点違う表情を見せています。それぞれ醸し出す雰囲気は、もはや“立体アート”というべきでしょうか……。
写真のスニーカーは大自然のジャングルをイメージし、“よちよちの赤ちゃんがターザンになるまで”を表現したそうです。遊び心満載の一点です。
それぞれがオリジナルの一点物。デザインを気に入ってもサイズが合うとは限りません。もし、ぴったりならそれは運命です!
ここRipery’s Sugar(ライプリーズシュガー)では、コンバース製の新品スニーカーにオーナーの橋口明宜さんがオリジナルのデザインでデコレーションを加えた“リメイクスニーカー”を販売しています。
たった一つのオリジナルスニーカーをつくり手の橋口さんご自身が販売するからこそ、特別な想いやこだわりがそのまま伝わり、お客様の“履いてみたい!ほしい!”という気持ちに応えられるのだと思います。
つくり手が現場に立ち、お客様に感動を与え、“オシャレは足元から”という言葉通り、ファッションに幅や楽しみを与える仕事。
この喜びはつくり手にしか分からない、まさに「やりがい」が感じられる瞬間だと思いました。
橋口さんはこの仕事を始める前、既製品の洋服をリメイクし、フェスなどに出店していたそうです。その中で靴づくりの方と一緒になる機会があり、靴のリメイクを勧められ、現在のスタイルになったのだとか。
カタチあるものに自分の世界を足していく「リメイク」。専門的なことは特に学ばなかったため「洋服や靴を作れ!」と言われたらできませんと話して下さいました。
リメイクをする際は「思うように、好きなように、自由に表現」をしているそうで、街の人のファッションを見たり、外で雑誌を読んでみたりイメージが浮かばない時は、とにかく何でも見るようにしてヒントを得ているようです。
つくるときのポイントは“立体感”。
デニムのベルトの部分を付けてみたり、大ぶりの小物を縫い付けてあったり、ボリュームのある飾りを加えたりすることで、プリントの生地に見えないようにしているのです。
またビンテージ生地を多く使い、既製品の新品のスニーカーに使い古したような味を出すのが橋口さんのこだわりで、海外に行った際に古着屋さんに立ち寄り、古着を生地として使用することもあるそうです。
「新品の生地を使用するとカチっとした印象を与え、既製品のデザインのように見えてしまう」とのことでした。
今後の夢は「靴作りの方とコラボして一から靴をつくること」。木型から作成してそこにリメイク流のデザインを施していきたいとのこと。
そして、いつかは海外で展示会を開ければいいなと話されていました。
最近は外国人のお客様も結構来店されていて、「リメイクスニーカー」はフランスのパリにも出荷しているそうです。外国での展示会も遠い夢では無いと思いました。
今後の活動を期待しています!!!!
ミシンが動く“カタコト♪カタコト♪”の音。新しい何かがまたでき上がる。そんな音に聞こえました。
(取材:高橋里奈)